カッピング

カッピングとは、カップで肌を吸い上げる施術方法です。
中国が起源とされ、「吸玉（すいだま）療法」とも呼ばれています。
真空状態にしたカップを肌に吸着させ、陰圧（引っ張る力）を利用して血行を促進させたり、筋肉の緊張を緩めたりします。

●カッピングの仕組み

カップを吸い付かせることで、身体に溜まった瘀血（おけつ：汚れてドロドロとなった血液のこと）が、皮膚表面に上がってきます。
代謝の良い皮膚表面に血液や老廃物を持ち上げることで、血行と老廃物の排出の促進を目指します。
また、カップの陰圧は、身体の深部にまで影響を及ぼせるようになっています。

●カッピングできる箇所

背中や腰を中心にカッピングすることが多いですが、症状によってはお腹や足、足の裏まで、全身にカップを吸着させることもあります。
（目や喉元、陰部、術後の箇所などは除く）
肩まわりや腰部の血行促進はもちろんですが、お腹につけることで内臓の機能も向上も目指せます。

●カッピングの特徴

・もみ返しが起りにくい

カッピングは、もみほぐしのように筋肉を押さないため、もみ返しが起きにくくなっています。
また、施術後は疲労が解消されて、身体もスッキリとしやすいと言われています。

※施術後に身体がだるくなることはありますが、これまで滞っていた血液や老廃物が流れている証拠であり、身体が良くなろうとする「好転反応」と言えます。
施術を繰り返すことで身体の状態が良くなっていくと、施術後のだるさは起こりにくくなります。

・痛みが少ない

見た目は痛々しくみえますが、痛みは感じにくい施術になっています。
少し肌をつねられているような感覚と言われることが多いです。
慣れていない方は弱めの圧から始めるため、初心者でも安心して受けていただけます。

●カッピングの注意点

カップを当てた箇所に、あざのような跡が残ることがあります。
特に血行が悪い箇所や、老廃物がたまっている箇所ほど、色が濃く出やすいとされます。

こちらの跡は、時間の経過とともに薄くなり、1～2週間ほどで消えることが多くなっています。
カッピングを繰り返すほど、施術後の色は薄くなり、跡も短時間で消えやすくなると言われています。

※ドレスや水着など、肌を出す予定のある方は、余裕を持って施術を受ける必要があります。

●カッピングの効果

カッピングによって、身体には次のような作用を期待できます。

・血行の促進

血液の巡りが悪く滞り、身体に栄養素が巡らない状態（瘀血）で表面に持ち上げると、血管に新しい通り道ができるため、血液の流れをスムーズになります。
そのため、カッピングの吸引では、身体の深部まで血行の促進が期待できます。

・治癒力の向上

カッピングによって血行が促されることで、回復に必要な酸素や栄養素が運ばれやすくなると言われています。
その結果、身体の治癒力・免疫力の向上が期待できます。

・デトックス効果

吸引によって、身体に溜まった炭酸ガスや老廃物が排出されやすくなるため、デトックス効果も得られやすいです。

・ストレスの軽減

カッピングによる刺激は、神経の働きにも影響を及ぼすとされます。
副交感神経が活性化し、身体の異常な緊張がほぐれることで、リラックス作用を期待できます。

・筋緊張、疼痛の緩和

血流が回復し、身体に溜まった発痛物質の排出が促されることで、コリ感や痛みが解消されやすくなります。

・内臓機能の回復

腹部の緊張がほぐされると、内臓の動きが活性化されます。
また血行が促され、自律神経のバランスが整ってくる点でも、内臓機能によい影響を期待できます。

●カッピングによって改善が期待される症状

カッピングを受けることで、具体的には次のような症状改善が期待できます。

・肩こり、腰痛

筋肉の緊張がやわらぎ、血行が促されることで、肩こりや腰痛の改善に繋がりやすいと言われています。
特にカッピングは深部まで刺激が加わるため、根強いコリ感や鈍痛の改善も期待できます。

・下痢、便秘

カッピングによる優しい刺激によって、内臓の緊張がほぐれて、腸の動きが活発になると言われています。
その結果、下痢や便秘といった不調の改善が期待できます。

・冷え、むくみ

食事や筋活動で生まれた熱量は、主に血液によって全身に運ばれています。
そのため、カッピングで血行を促すことで体温が上がり、冷えの解消が期待されます。
また、老廃物の排出も促されるため、むくみも解消されやすくなります。

・疲労感

カッピングでは、身体に溜まった老廃物（疲労物質）がデトックスされます。
また、副交感神経が優位に働き、睡眠の質も向上するため、疲労回復の効果に繋がると言われています。

・スポーツのパフォーマンス向上

筋肉の緊張がほぐれると、関節を動かしやすくなります。
また疲労が解消されて、身体のコンディションが整い、スポーツの競技力向上が期待されます。

・ケガの予防

皮膚や軟部組織、筋肉の柔軟性が向上するため、肉離れや使いすぎによる痛みのリスクも軽減してきます。

・虚弱体質

カッピングでは、体内の毒素などの有害成分をカップに吸い上げることで、血流が改善されやすくなります。
すると体温が上がり、免疫細胞が活性化されると言われています。

・ダイエット、美容

カッピングによって老廃物の排出が促されると、代謝が高まり、脂肪が燃えやすい身体をつくることが期待できます。
また、皮膚への循環が良くなるため、美肌効果にも繋がりやすいです。

・自律神経失調症

自律神経は、交感神経と副交感神経から成り、内臓や代謝機能、体温調整などに関係していると言われています。
この自律神経のバランスが崩れることで起こるさまざまな症状が起こります。
具体的には、イライラ、不安感、頭痛、めまい、吐き気といった症状が挙げられます。

カッピングによるリラックス作用で、副交感神経の働きが活性化することにより、自律神経失調症の改善が期待されます。

カッピングとは、簡単に説明すると、カッピングは「カップで滞った血のめぐりを促進改善させる」施術です。
真空状態にしたカップを身体へ吸着させます。
ガラスのカップもありますが、当院ではプラスチック製のカップを使用しております。

カップを、瘀血（滞っていた血）を皮膚の表面に「吸うようにして」浮上させ、流していきます。
カッピングを行うことで血行促進や血流の改善、於血を体外へ排出する効果が期待できます。

また、カッピングの効果がある理由としては、カッピングの吸引による刺激がもみほぐしや鍼などと同じく、筋肉や身体に適度な刺激を与えるからと考えられています。
そのため、もみほぐしや鍼などと同じく、効果が体感しやすいと言われています。

また、他の多くの施術法が身体の外側から内側に向かって刺激を加えるのに対し、カッピングは身体の表面から外に向かって皮膚や筋肉を吸い上げていくのが特徴です。
そのため、身体の深部にまで強力なマッサージ効果が得られると言われています。
筋肉が厚く通常のマッサージでは刺激が行き渡りにくいとされるアスリートたちにも多く利用されています。

カッピングの痕の場所によって色の違いが現れます。
そうすることで、身体の調子が悪い箇所を特定できることもあります。

特に色の反応がない場合は、脂肪が厚すぎるか、血行が悪すぎることが原因と当院では考えております。
カッピングは継続して何度か行うと、濃い色に反応していた箇所もだんだん薄い色へと変わるとされています。
そして痕が残る日数も短くなっていくと言われています。

なかなか改善されない肩・首のこり、疲労感、不眠、便秘などの症状でお悩みの方はぜひ一度ご相談ください。